「ソーシャルメディアを自社のPRに使いたいけれど、やり方がわからない」
「うちの会社はアナログだから、ソーシャルメディア運用は無理なのでは?」
ITやWeb「以外」の業界にいると、尻込みしてしまって、なかなかSNS運用に踏み出せないという企業担当の方もいらっしゃるでしょう。
「これからはSNSの時代だ」とわかってはいても、炎上やリスクを避けながら運用するハードルが高いと思っている方も多いのでは。
しかし、これからはSNSを活用しないことが、企業にとってはかえってリスクとなるかもしれません。
そこで、本記事では、IT業界以外の企業のソーシャルメディア成功事例を紹介しながら、成功と失敗のそれぞれの原因を解説します。
ソーシャルメディア運用は今からでも遅くありません。
自社に合うプラットフォームを見つけ、最適な運用をしていきましょう!
目次
媒体別・ソーシャルメディア成功事例
出典:「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」/総務省(2022)
2022年の総務省の調査によると、20代から40代のおよそ70%以上の方がソーシャルメディア(SNS)を活用したことがあると回答しており、今やSNSは生活に欠かせないものとなっています。
しかし、アナログ企業には関係のない話とお思いの方もいるでしょう。
そこで、ここからはIT・Web業界以外のジャンルや、採用などで成功した事例を媒体別に紹介します。
【TikTok】成功事例|Suneight
出典:suneight.ceo
株式会社SuneighはTikTokを使ったマーケティングで成功している動画マーケティング企業です。
ハッシュタグ「#社長の日常」を使って投稿している「メンヘラ秘書」との掛け合いは、毎回数千~数万もの「いいね」がつくほど。
社長の人柄の紹介とともに、Suneightという企業のブランディングをしっかり行っているので、採用に別途費用をかける必要がない上に、応募者と社風にミスマッチが起こりにくいのがメリットです。
SuneightではZ世代に向けた動画マーケティングを得意としていますが、採用分野に強いのは新卒に限った話ではありません。
人材採用のコストを抑えながら、企業認知を図りたい企業の方は、ぜひSuneightにご相談ください。
【YouTube】成功事例|ぷりんと楽譜チャンネル
引用:ぷりんと楽譜チャンネル(株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)
最初に紹介するのは、欲しい楽譜を1曲から購入できるヤマハの「ぷりんと楽譜」のYouTubeアカウントです。
楽譜という出版物の要素が強い商材を、プロが演奏して動画にすることで、実際の演奏の雰囲気が伝わるチャンネルとなっています。
ユーザーが「この曲だったら弾けるかも!」と思ったら、すぐにダウンロードできるマネタイズ導線になっているのも見逃せません。
出版物でも動画コンテンツにできるという秀逸なお手本と言えます。
【Instagram】成功事例|リノベ不動産
出典:リノベ不動産|リノベーション 全国200店舗超(株式会社WAKUWAKU)
画像引用元:リノベ不動産|リノベーション 全国200店舗超
続いて紹介するのは、ショールームでの展示イメージが強い不動産業のInstagramアカウントです。
Instagramのインターフェースを利用して、縦列でコンテンツのコンセプトが統一されています。
リフォームのアイディア・実際の事例・ユーザーにイメージを伝えるコンセプトの提案を行っており、閲覧したユーザーが見ていて飽きない投稿は、不動産業のアカウントの参考にしたいものです。
【X(旧:Twitter)成功事例|アイラップ
出典:アイラップ【公式】(岩谷マテリアル株式会社)
X(旧:Twitter)を活用しているのは、原料・資材の製造販売メーカー「岩谷マテリアル株式会社」の主力商品「アイラップ」のアカウントです。
BtoCの主力商品であるアイラップの活用法などを紹介しているアカウントです。
アイラップは災害時に役立つ炊飯テクニックで一躍有名となりましたが、投稿の基本軸は「洗い物を増やしたくない」「家事を楽にしたい」といったユーザーニーズに基づいています。
主力商品アイラップ単独のアカウントにも関わらず、多数のフォロワーを獲得しているこちらのアカウントからは、運用のヒントが得られます。
各プラットフォームの特徴
ソーシャルメディア運用は「流行っているから」「運用が簡単そうだから」といったあいまいな理由でスタートしても、結果が出にくいかもしれません。
結果を出すためには、自社の目的や商品・サービスに適したSNSを選択し、運用することが大切です。
ここからは、各プラットフォームの特徴を紹介します。
YouTube:ブランディング・他コンテンツへの導線になる
出典:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書/総務省
令和4年度の総務省による調査では、YouTubeの利用率は全年代で87.9%、20代に至っては利用率は97.7%にのぼります。
そこでYouTubeの特徴を整理すると、以下が挙げられます。
- 他のSNSに比べて視聴時間が長い
- 他のSNSに比べて利用率が高い
- 動画によって多くの情報を伝えられる
- 資産性が高い
- リーチしやすい
YouTubeの最大の特徴は「伝えられる情報量が多い」ことです。
1本の動画コンテンツで、商品・サービスの認知からユーザーのファン化まで対応できるプラットフォームな上に、SEO(検索エンジン最適化)にも強いという特徴があります。
つまり、狙ったキーワードで検索上位を狙いやすく、集客しやすいプラットフォームでもあるということです。
したがって、YouTubeでは自社のブランディングや、自社HP・他SNSへの導線として活用するのがおすすめといえます。
一方、YouTubeには以下のデメリットもあります。
- 運用コストがかかる
- 登録者が増えるまで一定期間がかかる
YouTubeは動画制作のコストがかかる分、何の知識もないまま運用してしまうと損失につながりやすいです。
もし、YouTube運用を希望している場合は、実績がある運用代行会社に相談も検討してみましょう。
Instagram:マネタイズにつなげやすい
Instagramは画像やリール動画(スマートフォンの画面に適した縦長の尺が短い動画)を使った、視認性の高いSNSです。
10代や20代の若年層では、GoogleやYahoo!のような検索エンジンを使わず、Instagramのタグを利用した検索(『タグる』)の方が多いとも言われています。
Instagramには外部のECサイトと連携できる「ショップ機能」があるので、Instagramから直接自社のECサイトへの流入が見込めるのも強みです。
一方、InstagramはX(旧:Twitter)やFacebookと違って、リポスト機能がなく、拡散力が低いのがデメリットといえます。
Instagramは、BtoC向けの商品・サービスと相性が良いプラットフォームです。
写真や動画は、テキストに比べて購買意欲を掻き立てやすいので、商品・サービス内容をうまく映像・画像化できれば、収益の増加が見込めます。
X(旧:Twitter):拡散力がありユーザーとコミュニケーションをとりやすい
X(旧:Twitter)はテキストベースで、画像や動画も投稿できるSNSです。Xにはリアルタイムで情報が共有でき、拡散力が高いという特徴があります。
Xは企業とユーザーの双方向コミュニケーションを取りやすいプラットフォームなので、ハッシュタグによって自社商品やサービスの反応を収集できるのが強みです。
そのほか、ユーザーとていねいなコミュニケーションを取ることで、自社のファンを獲得したり、ユーザーの意見から新商品や、新たなアイディアへの転用もできます。
Xには拡散力がある一方で、間違った運用による炎上リスクもあります。
X運用を検討している場合、炎上を避けるためにも、実績のある運用代行に相談したり、競合他社の運用を分析してみるのがおすすめです。
TikTok:動画制作コストが低く拡散されやすい
TikTokは15~60秒の動画を投稿・閲覧できるプラットフォームです。
TikTokには、ユーザーの嗜好に合ったおすすめ動画を表示する「おすすめ機能」があります。また、ハッシュタグや動画の共有による拡散力も高いです。
TikTokは、アルゴリズムがアカウントごとではなく「個別の動画」になっているのが最大の特徴といえます。
つまり、アカウント運用の実績とは関係なく「1つの動画が突然バズる」ことも十分起こりうるということです。
TikTokは短尺動画を投稿するプラットフォームなので、YouTube運用に比べて動画制作・運用コストが低く抑えられます。
費用面でYouTube運用を迷っている企業の場合、TikTok運用も検討する価値があります。
ソーシャルメディア運用に成功している企業の共通点
ソーシャルメディア運用を成功させるには、実際に運用を成功させている企業を参考にするのが一番の近道です。
ここからは、ソーシャルメディア運用を成功させている企業の共通点を3つ紹介します。
自社に適したソーシャルメディアを運用している
ソーシャルメディア運用に成功している企業は、自社に適したソーシャルメディアを運用しています。
自社に適したソーシャルメディアの選定には、ソーシャルメディア運用の目標とターゲットユーザーの設定が欠かせません。
たとえば、以下のような目標とプラットフォームの選定が考えられます。
- 自社商品を直接販売したい:Instagram
- 商品やブランド認知を高めたい:TikTok
- ブランドストーリーや社内秘話で顧客のファン化を目指したい:YouTube、X(旧:Twitter)
また、ターゲットユーザーの年代によって、アクティブユーザーの多いプラットフォームや利用が活発な時間帯も変わります。
まずは「誰に何を届けたいのか?」を明確にして、自社に適したソーシャルメディアを選定することが大切です。
ユーザー目線で有益な情報を発信している
「自社が発信したい投稿」ではなく「ユーザーにとって有益な情報」を発信しているのもソーシャルメディア運用を成功させている企業の特徴です。
「洋服の青山」を運営する青山商事株式会社では、高校生向けの「洋服の青山【ガールズアカウント】」を運用しています。
スーツの紹介ではなく、プリクラの撮影テクニックや女子高校生に実際に役立つ投稿を徹底し、フォロワーの離脱を防止しています。
また、フィードを見ないユーザーに向けて、ストーリーズを活用しているのも特徴です。
ストーリーズの活用によって、フィード投稿のリーチ数を伸ばすことにも成功しています。
このように、実際のユーザー(女子高校生)の目線に立ち「使える」コンテンツを発信し続けることで、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの離脱を両立させることが可能です。
動画を取り入れている
動画を取り入れているのも、ソーシャルメディア運用を成功させている企業の共通点です。
動画は、テキストに比べて情報量が多く、印象に残りやすいため、効果的に使うことで商品・サービスの認知が効果的に図れます。
ショート動画は簡単に視聴でき、再生数が伸びやすいので、ショート動画を活用するのもおすすめです。
ただし、クオリティの低い動画を投稿してしまうと、かえってユーザーの離脱を招きやすいといえます。
編集スキルに自信がない場合は、外注も検討してみましょう。
ソーシャルメディア運用が失敗する原因
企業のソーシャルメディア運用が失敗する原因には、以下の6つが挙げられます。
- 目的・目標が決まっていない
- ターゲットユーザーが決まっていない
- プラットフォームの選定ミス
- ユーザーにメリットのない投稿ばかりしている
- 自社宣伝が過剰
- インフルエンサーの選定ミス
それぞれ解説します。
目的・目標が決まっていない
ソーシャルメディア運用の目的・目標が決まっていない場合、失敗する確率が高まります。
また「四半期でフォロワーを5,000人増やす」「SNSからの流入を30%増やす」などの明確な目標がないのも要注意です。
SNSの目的を決めずに運用することで「SNS運用そのもの」が目的になってしまいやすいからです。
ソーシャルメディアを運用する目的・目標をしっかり決めることで、成功までのPDCAを回しやすくなります。
SNS運用をすると決めたら、必ず社内で目的・目標を数値で決めましょう。
ターゲットユーザーが決まっていない
ターゲットユーザーが決まっていないことも、失敗の原因です。
たとえば、40代男性と20代女性では、ワードチョイスやアイキャッチ画像のテイストに大きな差があります。
ターゲットユーザーに効果的に「刺さる」コンテンツを配信するためには、ターゲットユーザー、またはペルソナの設定が欠かせません。
また、ターゲットユーザーを20代女性に設定していたとしても、実際に商品やサービスの購入利用状況を調査したところ30代女性だった、というように、想定ユーザーと実際のユーザーに差があることも。
ターゲットユーザーを決める際は、自社の商品・サービス購入者にアンケートを取るなど、実際のユーザーを深掘りしてターゲットユーザーを決めるといいでしょう。
プラットフォームの選定ミス
プラットフォームの選定ミスも、ソーシャルメディア運用の失敗を招きやすいです。
たとえば、商材がBtoB向けなのにInstagramに注力しても、ユーザーとマッチしないばかりか、投稿のネタが早々に尽きてしまうことになりかねません。
また、広告費の予算が足りず、運用コストが高いYouTubeやTikTokの更新が途絶える可能性も大いにありえます。
プラットフォームの選定には、予算に対してどれくらいの期間運用できるかといった試算も必要です。
運用代行に依頼する場合、各プラットフォームごとに見積もりを依頼し、自社にとってどのプラットフォームが一番向いているのかを見極める必要があります。
ユーザーにメリットのない投稿ばかりしている
スタッフの日記や、自社のスタッフ紹介など、ユーザーにとってメリットのない投稿ばかりしているアカウントも失敗しやすいといえます。
情報過多の現代において、興味のない企業アカウントのスタッフ紹介はユーザーにとってほとんど価値がありません。
- ユーザーの悩みを解決する投稿
- 今日から使えるTips
- 業界でしか知られていない便利な情報
これらのようにユーザーにとって役に立つ投稿を発信し続けるように心がけましょう。
自社宣伝が過剰
自社商品・サービスの過剰な宣伝も、ユーザーに飽きられてフォローを外される原因となるため、注意が必要です。
企業がソーシャルメディアを活用する場合、双方向のコミュニケーションによって、ユーザーの信頼を得られます。
ユーザーからの信頼を得られれば、購買行動に自然と反映される可能性が高いです。
しかし、ソーシャルメディアの投稿が一方的な宣伝ばかりだったり、購買をあおるような投稿ばかりだと、逆にユーザーが離れてしまいますので、以下に気をつけましょう。
- 連投を避け、投稿時間の間隔を空ける
- 投稿する内容にバリエーションを持たせる
- 投稿する口調が馴れ馴れしくなりすぎないよう気を付ける
認知度を高めつつ、ユーザーのタイムラインを邪魔しないような運用がベストです。
インフルエンサーの選定ミス
インフルエンサーの選定ミスによって、思わぬ失敗につながることもあります。
選定したインフルエンサーが不祥事を起こしたり、ターゲットユーザーにそもそも好かれていない、インフルエンサーの知名度と影響力に差があったなど、インフルエンサーを起用したがために、かえってトラブルに発展することも。
インフルエンサーを起用する際は、事前の情報収集をしっかりと行い、スキャンダルがなく、実績のあるインフルエンサーを起用するようにしましょう。
ソーシャルメディア運用を成功させるために
ソーシャルメディア運用を成功するために、企業が行うべき対策は、以下の3つです。
- アカウントの目的を決める
- ターゲティングをする
- 動画を活用する
それぞれ詳しく解説します。
アカウントの目的を決める
企業でソーシャルメディア運用をする場合、アカウントの目的を明確にしなければなりません。
「とりあえず弊社も企業アカウントも作ってみようか…」
このように目的もコンセプトも決めずにアカウントを作成すると、投稿があいまいなものとなり、誰に何を伝えたいのかがわかりません。
それどころか、かえってブランドイメージを悪化させる可能性すらあります。
SNSを通して実現したいものが何なのか、誰に何を伝えるのかを、社内でしっかり話し合いましょう。
ターゲティングをする
ターゲティングを行うことも重要です。
ターゲティングとは、ターゲットを選定してマーケティング戦略を立てることを言います。
簡単に言うと「誰に向けた投稿なのかをはっきりさせる」ということです。
ターゲティングをしないままSNSを運用すると、どんな投稿が誰にリーチするかわからないため、無駄な労力とコストがかかります。
また、競合他社と差別化を図りたい場合、ターゲットユーザーを設定しておくことで、よりリーチしやすい施策を考えやすいです。
動画を活用する
ソーシャルメディア運用を成功させるために、動画の活用も有効です。
動画は、テキストに比べて情報量が圧倒的に多く、記憶に残りやすいので、部分的にでも取り入れていくことをおすすめします。
YouTubeのような長尺動画だけでなく、TikTokやYouTubeショートのような短尺動画やリール動画を1つ作っておくと、他のSNSにも転用可能です。
動画が1つあることで、プロモーション効果が飛躍的に上がります。
ぜひ動画の活用も検討していきましょう。
まとめ|ソーシャルメディアの成功事例
ソーシャルメディアの成功事例を紹介しました。
ソーシャルメディア運用はWeb・IT業界だけのものではなく、どんな業界にでも転用できる施策です。
アナログと言われるような業界でも、SNS運用で新規顧客や認知の獲得を行う余地はまだまだあります。
「うちの業界は向いていないのでは?」
とお悩みであれば、各プラットフォームごとに、複数社から見積もりを取ってみることをおすすめします。
特に、YouTubeやTikTokのような動画市場は、今後どんどん市場規模が大きくなると言われています。
資産性の高い動画をストックしていくことで、24時間365日売り上げを上げ続けることも不可能ではありません。
むしろ今後は、デジタル窓口がないことの方がリスクとなるでしょう。
Suneightは、2013年からYouTubeマーケティングに特化して事業を行っています。
YouTubeで培ったノウハウを活かし、TikTokやInstagramのリール動画のような短尺動画でも、よりリーチできる動画の提案が可能です。
本格的にYouTube運用を検討している方には、YouTubeに特化した月額制のコンサルティングプランもございます。
さまざまなプラットフォームで活用できる、コストパフォーマンスが高い動画制作をご希望でしたら、ぜひSuneightにお問い合わせください。