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本日のテーマ輸入住宅と日本住宅の違い
株式会社インデュアホーム 代表取締役 渡邉 義洋
有限会社インデュアホーム北盛 代表取締役 藤原 正
渡邉:今回は、「そもそも輸入住宅と日本住宅の違いって何なのかな?」という質問が多かったので、 20年間、輸入住宅を作り続けている藤原さんにお越しいただきました。
ここ岩手からですね、多少訛ってますけれど(笑)スーパー字幕でお送りします。よろしくお願いいたします。
住宅の耐用年数の違い
輸入住宅は長く使う前提で
建てられるのが特徴
藤原:皆さん「輸入住宅」と聞きますと、カッコいいとか可愛いというデザインのイメージが強いと思いますが、
「長く使う」という前提で作られています。
渡邉:長く使うというのは、具体的に年数などありますか?
藤原:平均的に、ヨーロッパやアメリカの住宅は大体100年使っています。
もちろんメンテナンスをしながらなんですが。
渡邉:100年!えーっ!
藤原:日本に建っている家は、平均的に今現在ですと30年前後で解体されて建て替えられているケースが多いです。
渡邉:なんか勿体無いですね。
藤原:そうですね。
日本住宅と輸入住宅の耐用年数
平均で日本住宅は30年前後
輸入住宅は100~150年
藤原:海外では100年、長いと130年・150年持たせて使い続ける家が非常に多いので、使う部材が全然変わってくるんですね。
渡邉:具体的にどこが違ってくるんでしょうか?
藤原:外回りも取り替えられる部材が非常に多いです。
屋根材も外壁材もそうです。躯体はとにかく100年以上保つという形になります。
輸入住宅は100年保つ
躯体以外は取り替えてデザインも変更可能で
住む人も変わる
渡邉:「交換しながらデザインも楽しめる」という感じですかね?
藤原:そうですね、交換する時に色を変えたりできます。
あとは、住み替えする方も非常に多いです。
渡邉:30年くらいだったら1人の人が住んで終わりかもしれませんが、50年・100年となるとデザインや趣味嗜好も違ってきますしね。
携帯のカバーみたいな感じに、変えられるということですね?
藤原:そうですね。家族構成が変わるなどで、次々住み替えをしていくのが普通ということになります。
中で使う建材の材料自体も異なります。
渡邉:具体的に「こんな部分が違う」ということがあるんですか?
藤原:中のもののほとんどは無垢材が多いです。
渡邉:無垢材ってなんですか?
藤原:元のままの木、そのままの材料です。塗装して仕上げて使います。
無垢材:輸入住宅でよく使われる
合板や集成材ではなく、使用する形状で丸太から切り出した木材
渡邉:日本だとその無垢材ではなく、だいたいどんな材料が使われているんでしょうか?
藤原:日本で今普通に使われているのは、ほとんどシート・プリントなんです。
木を圧縮して、その上に薄い木目のシートを貼って作っているドアや床がほとんどです。
日本住宅の建材の特徴:
小さい木材を圧縮した集成材の上に、木目のプリントのシートを貼っている
無垢材のメリット
色を塗るだけで修理が済む場合も多いので
集成材と比べて長く保つ
渡邉:何か違いがあるんですか?
藤原:何か傷つけた時や、シートもずっと保たないのでだんだん禿げてきたりした時に、交換するのが非常に大変ですよね。
そこだけ色が変わるとか、見た目も悪くなります。
無垢材であれば、色を塗り直したりして長く使えます。
渡邉:根本の考え方が30~50年と100~130年の、ヨーロッパと日本の文化の違いが大きいんですね?
藤原:一番大きいと思います。
渡邉:なるほど!
日本住宅と海外住宅の大きな違い
根本的に使っている資材が違うので
耐年性が大きく違う
渡邉:デザインとか高さだけだと思ってたんですけど、意外と……資産価値っていうんでしょうか?
藤原:資産価値が本当に下がらない家づくりが多いですね、海外は。
渡邉:その海外の家づくりを、藤原さんは日本でやられているってことですね?
藤原:そうですね。
渡邉:輸入住宅って素晴らしいですね!ありがとうございました!